トランクルーム投資で失敗するパターンは?失敗例から学ぶ対策と成功のポイント

トランクルーム投資は、収納ニーズの高まりを背景に注目されている不動産投資です。安定した収益が期待できる一方で、十分な準備や市場調査を行わずに始めると、空室や収益悪化などの失敗につながるリスクもあります。

本記事では、トランクルーム投資でよくある失敗事例を紹介するとともに、失敗を防ぐために押さえておきたいポイントについて解説します。

目次

トランクルーム投資とは?

トランクルーム投資とは、収納スペースを貸し出して賃料収入を得る不動産投資です。空き地の有効活用や安定運用の観点から注目されています。

ここでは、トランクルーム投資の仕組みや種類、メリット・デメリットを解説します。

仕組みと運営方法

トランクルーム投資とは、利用者へ収納スペースを貸し出し、毎月の利用料を収益として得る不動産投資のひとつです。

近年はライフスタイルや住宅事情の変化に伴い、自宅内の収納スペースが限られるケースが増えています。そのため、外部に荷物を預けるニーズが高まり、トランクルーム投資への注目が高まっている状況です。

トランクルームの主な運営方法は、次の4つがあげられます。

運営方法特徴メリット・デメリット
自主管理オーナー自身が集客や契約管理、問い合わせ対応などを行う方式・管理委託費がかからず、収益を最大化しやすい・管理負担が大きく、専門知識や対応力が必要
管理会社委託運営業務の一部を管理会社へ委託する方式・管理負担を軽減しながら運営できる・委託費用が発生し、利益率が下がる場合がある
一括借り上げ運営会社が施設全体を借り上げ、オーナーへ一定賃料を支払う方式・空室リスクを抑え、収入が安定しやすい・満室時の高収益は得にくい
事業用定期借地方式土地を事業者へ貸し出し、事業者がトランクルームを運営する方式・運営や管理の手間がほとんどかからない・自ら運営するより収益性が低くなる傾向がある

それぞれ収益性や管理負担、リスクの大きさなどは異なり、自ら積極的に運営へ関わりたいのか、管理の手間を抑えて安定運用を重視したいのかによって、適した方式は変わります。

自身の投資目的やライフスタイル、資金計画に合わせて、適した運営方法を選ぶことが重要です。

トランクルームの種類

トランクルームは、大きく「屋内型」と「屋外型」に分けられます。

屋内型は、ビルや倉庫の内部を区画分けして貸し出すタイプで、空調設備やセキュリティ設備が整っていることが多く、衣類や書類など保管環境を重視する利用者に向いています。

一方、屋外型は、コンテナを設置して貸し出すタイプです。車で直接荷物を搬入しやすいため、家具やアウトドア用品など大型荷物の収納に適しています。比較的低コストで始めやすい点も特徴です。

また、荷物を宅配便で送り、倉庫で保管してもらう宅配型や法人向けの大型倉庫など、用途に特化したタイプもあります。エリアの需要や利用者層に合わせて適切な種類を選ぶことで、安定した稼働率の確保につながるでしょう。

メリット・デメリット

トランクルーム投資の主なメリットは、以下のとおりです。

  • 初期費用や管理費用が抑えやすい
  • 利用上のトラブルが少ない
  • 固定客を獲得すれば収益を安定できる

アパート経営などと比べて設備がシンプルなため、修繕や維持管理などの管理負担を抑えやすい点がメリットです。

特に屋外型は、水回りやガス設備などのインフラ整備が不要なケースも多く、運営上のシンプルさを活かしやすい傾向があります。

さらに、収納ニーズが継続しやすいエリアでは長期利用につながることもあり、安定した収益を期待できる点もメリットの一つです。

一方で、次のようなデメリットがあります。

  • 立地によって需要に大きな差が出る
  • 競合との差別化が難しい
  • 災害リスクがある

立地によって需要に差が出る点は大きなデメリットです。収納ニーズが少ないエリアでは空室が続きやすく、想定した収益を確保できない可能性があります。

また、近隣に類似施設が増えると価格競争に発展しやすく、単純な値下げでは利益率が低下する点にも注意が必要です。

さらに、屋外型トランクルームでは台風や水害など自然災害の影響を受けるリスクもあり、防犯対策や保険加入などを含めたリスク管理が重要です。

トランクルーム投資でよくある失敗

トランクルーム投資は比較的始めやすい一方で、事前準備が不十分だと収益が伸び悩むことがあります。特に、立地や料金設定、運営会社選びなどは、失敗につながりやすいポイントです。

ここでは、トランクルーム投資でよくみられる失敗例を紹介します。

立地の選定を見誤った

トランクルーム投資では、立地選びが収益に大きく影響し、選定を誤って失敗するケースがみられます。特に人口が少ない地域や収納ニーズが低いエリアでは、利用者が集まりにくく、空室が長期化する可能性があります。

一例として、次のような失敗例があげられます。

土地価格の安さを重視して郊外エリアにトランクルームを設置したものの、周辺に収納ニーズが少なく、契約数が伸びなかったケース。競合施設が少なく需要があると判断していたものの、実際には単身世帯やファミリー層が少なく、想定していた稼働率を確保できなかった。結果として空室が長期化し、ローン返済の負担が大きくなってしまった。

立地の調査をしっかり行わないと、十分な需要を確保できないケースもあります。人口動態や周辺環境、競合状況を事前に調査することが重要です。

集客がうまくいかなかった

立地が良くても、集客対策が不十分だと稼働率が伸びないことがあります。特に、トランクルームは利用目的が限定されるため、広告やWeb集客を十分に行わなければ認知が広がらず、利用につながらないでしょう。

次のような失敗例があります。

看板設置だけで集客できると考えていたため、比較サイトへの掲載やSEO対策などを行わかったケース。手広く広告を行っていた競合施設に利用者を取られてしまってオープン後も問い合わせ数が伸びず、想定より稼働率が低い状態が続いた。

Web広告や比較サイトへの掲載などを行わない場合、近隣住民に存在を知られないままになる可能性もあります。また、問い合わせ対応が遅いと、他社へ流れてしまうケースもあるでしょう。

安定した収益を得るためには、ターゲット層に合わせた広告戦略や、見学対応など利用を促す環境づくりが欠かせません。

料金設定を誤った

料金設定も、投資の成否を左右します。料金設定が高すぎると利用者が集まりにくくなり、反対に安すぎると十分な利益を確保できません。

料金設定に関しては、次のような失敗例があります。

周辺より高額の価格帯でも需要があると判断し、強気の料金設定でスタートしたケース。しかし、同エリアにはキャンペーンを実施している競合施設が多く、利用希望者が価格面で離脱してしまった。慌てて値下げしたものの、既存契約者との料金差が問題となり、対応に追われることになった。

料金設定は収益性と競争力のバランスが重要であり、相場の調査を怠ると失敗につながりやすくなります。

また、広さごとの料金バランスが適切でない場合、一部の区画だけ空室が続くこともあるでしょう。キャンペーン価格を長期間続けた結果、利益率が低下するケースもあります。

料金設定は、立地や設備、競合状況を踏まえながら、継続的に見直すことが重要です。需要に応じて柔軟に調整する視点も必要になるでしょう。

十分な資金計画を立てなかった

トランクルーム運営では、初期費用だけでなく、広告費や修繕費、固定資産税なども発生します。初期費用だけを考えて資金計画を立てないと、運営開始後に資金繰りが悪化するリスクがあります。

十分な資金計画を立てずに失敗した事例をみてみましょう。

当初は「すぐ満室になる」と想定していたが、実際には契約数が伸びず、広告費や設備補修費が重なって資金不足に陥ったケース。さらに台風被害による修繕費も発生し、追加融資も受けられなかったため、開業から数年で売却を検討せざるを得なくなった。

開業直後は稼働率が低く、想定より収入が少ないケースもあります。そのため、一定期間は赤字でも対応できるような資金計画が必要です。

ローン返済や維持費を含めた長期的な収支シミュレーションを行い、余裕を持った資金準備が欠かせません。

運営会社選びに失敗した

運営会社に委託する場合、会社によって集客力や管理体制、サポート内容には差があります。十分に比較せず契約すると、思うように利用者が集まらなかったり、対応品質に不満を感じたりする可能性があります。

運営会社選びに失敗した事例をみてみましょう。

「管理をすべて任せられる」という営業説明を受け、一括借り上げ契約を結んだケース。しかし、実際には集客施策がほとんど行われず、稼働率も低迷した。さらに、契約書には賃料減額条項が含まれており、数年後に借り上げ賃料を引き下げられてしまった。契約前に他社比較や契約内容の確認を十分に行わなかったことが、失敗の原因となった。

運営会社は実績や管理体制、サポート範囲などを事前に確認し、複数社を比較しながら慎重に選ぶことが大切です。

トランクルーム投資で失敗しやすい人の特徴

トランクルーム投資は比較的始めやすい投資方法ではあるものの、事前準備が不十分だと失敗につながる可能性があります。

ここでは、失敗しやすい人に共通する特徴を紹介します。

市場調査を十分に行っていない

トランクルーム投資で失敗しやすい人の共通する特徴は、事前の調査を行っていないことです。需要や競合状況を調査せずに始めてしまうと、想定していた利用者数を確保できません。

特に、事前の調査をせずに人口が少ない地域や競合施設が多いエリアを選んでしまうと、空室リスクが高まり、失敗につながりやすいでしょう。

また、地域によって求められる収納タイプも異なります。どのようなニーズがあるのかを調査しなければ、失敗する可能性が高まるでしょう。

長期的な運営計画がない

短期的な利益だけを期待して長期的な運営計画を立てないことも、トランクルーム投資で失敗しやすい人の特徴です。計画を立てないことで想定外の支出や空室が発生した際に対応できず、資金繰りが悪化してしまうケースも少なくありません。

トランクルーム投資は、稼働率が安定するまで一定の時間を要する場合があります。そのため、修繕費や広告費などを含め、中長期的な視点で収支計画を立てることが重要です。

また、ローン返済や固定資産税といった継続的な支出も考慮して資金計画を組まなければ、運営途中の資金不足を招きやすいでしょう。

利回りだけで判断している

トランクルーム投資に失敗しやすい人は、表面利回りだけで投資判断するという特徴もあります。表面利回りだけをみていると、実際の運営コストを見落とす可能性があります。

高利回りに見える案件でも、空室率や維持費を考慮すると、想定より利益が残らないケースがあるでしょう。

利回りだけでなく、立地や需要、運営体制なども含めて総合的に判断することが重要です。

トランクルーム投資で失敗を防ぐポイント

失敗を防いで安定した収益を目指すには、事前準備や競合との差別化などの対策が必要です。

ここでは、失敗を避けるうえで意識したいポイントを解説します。

エリアの需要を事前に調査する

投資前には、人口動態や住宅事情、競合施設の有無などを確認することが重要です。単身世帯が多い地域や収納ニーズの厚いエリアでは、需要が見込まれる場合があります。

また、法人利用のニーズがある地域では、大型区画の需要が見込める場合もあります。

このような地域の特性を把握したうえで、投資判断を行うことが大切です。さらに、周辺施設の実際の稼働率や賃料水準を確認することで、より現実的な収益予測につながるでしょう。

収支シミュレーションを行う

トランクルーム投資では、初期費用だけでなく、運営開始後の維持費や空室リスクも考慮した収支計画が必要です。

稼働率が低い期間を想定しながら、ローン返済や広告費、修繕費を含めたシミュレーションを行えば、資金不足のリスクを抑えやすいでしょう。また、税金や保険料などの固定コストも織り込んでおくことで、より精度の高い投資判断が可能になります。

競合と差別化を図る

競合施設が多いエリアでは、価格だけで勝負すると利益率が低下しやすくなります。そのため、防犯設備や空調設備、24時間利用可能など、サービス面での差別化を図ることが大切です。

利用者のニーズに合った設備やサービスを提供することで、安定した集客につながります。加えて、清潔感の維持やWeb上での情報発信なども差別化要素となり、長期的な稼働率向上につながります。

複数の運営会社を比較する

運営会社によって、管理体制や集客力、サポート内容は異なります。1社だけで判断せず、複数社を比較することで、自身の投資方針に合った会社を選べるでしょう。

契約条件や費用、サポート範囲なども確認し、長期的に安心して任せられる会社を選ぶことが重要です。また、実績や既存物件の稼働状況を確認することで、より信頼性の高いパートナー選びにつながるでしょう。

トランクルーム投資の失敗に関するよくある質問(FAQ)

トランクルーム投資を検討していると、「失敗するのではないか」「どのような失敗が多いのか」など、不安や疑問を感じる方もいるでしょう。

ここでは、トランクルーム投資の失敗に関してよくある質問を紹介します。

トランクルーム投資で失敗する人に共通する原因は何ですか?

トランクルーム投資で失敗する人には、次のような共通点があります。

  • 立地選定の誤り
  • 集客不足
  • 料金設定ミス
  • 資金計画の不備
  • 運営会社選びの失敗

特に需要の少ないエリアを選んでしまうと空室が長期化しやすく、収益が安定しません。また、初期費用や運営コストを十分に想定していないと、想定外の資金不足に陥るケースもあります。

こうしたリスクは、事前の市場調査や収支シミュレーション、運営体制の見直しによってある程度抑えることが可能です。

副業としてトランクルーム投資を始めるのは無謀ですか?

トランクルーム投資は、必ずしも無謀な副業ではありません。入居者対応や建物管理といった負担が比較的少ないため、本業を持つ会社員でも取り組みやすい投資方法です。

特に、集客や運営業務を専門会社に委託する「まるなげ投資」のような仕組みを活用すれば、日常的な管理負担を大幅に軽減でき、本業との両立もしやすいでしょう。

ただし、立地選定や資金計画などの初期判断を誤るとリスクが高まるため、十分な事前準備が不可欠です。

失敗を防ぐために開始前に最低限すべきことは?

トランクルーム投資で失敗を防ぐためには、開始前の準備が重要です。最低限、次のような準備が必要です。

  • エリアの需要調査
  • 収支シミュレーション
  • 競合との差別化戦略
  • 複数の運営会社の比較

特に、需要調査を行わずに始めると空室リスクが高まり、収益に大きな影響を与えます。

また、収支計画では初期費用だけでなく運営後のコストや空室率も考慮してシミュレーションすることが重要です。

さらに、運営会社によって集客力やサポート体制は大きく異なるため、複数社を比較して慎重に選ぶことが安定運用につながります。

まとめ

そもそもトランクルーム投資とは?
Outdoors activity items seen through the open door of the self storage unit. Rental Storage Units

トランクルーム投資では、立地選定や集客不足、資金計画の甘さ、運営会社選びなどが失敗要因となります。一方で、事前の市場調査や収支シミュレーションを丁寧に行い、信頼できる運営会社を選ぶことで、リスクを抑えながら安定運営を目指すことも可能です。

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