トランクルーム投資は副業で始められる?収益性・リスク・始め方を徹底解説

副業としてのトランクルーム投資は、管理委託型を選べば本業への影響を抑えやすく、実質利回り15%前後が期待できる有力な選択肢です。国内の収納ビジネス市場は拡大を続けており、2024年度は878億7,000万円規模に成長しています(参考: 矢野経済研究所、収納サービス(レンタル収納・コンテナ収納)市場に関する調査結果を発表 – 日本経済新聞)。

一方で満室稼働まで6ヶ月〜1年を要するケースがあることや、融資が通りにくいといった副業ならではの壁もあります。本記事では副業規定や確定申告、メリット・デメリット、始め方までを解説します。

目次

トランクルーム投資とは?

トランクルーム投資は、収納スペースを貸し出して月額賃料を得る不動産投資の一種です。まずは経営の仕組みと市場の動向を整理します。

トランクルーム経営の仕組み

トランクルーム経営は、土地やビルの空きスペースに収納設備を設置し、月額賃料を得るストック型ビジネスです。運営方式は大きく4類型に分かれ、副業で取り組む場合は管理負荷の小さい「管理委託」か「フランチャイズ加盟」が現実的な選択肢となります。

運営方式概要管理負荷副業適性
自主運営すべての業務を自分で行う高い
管理委託運営業務を委託。オーナーは資金と意思決定低い
フランチャイズ加盟ブランド・ノウハウを活用しつつ運営中程度
サブリース(一括借上)運営会社に物件を貸し固定賃料を受領低い

トランクルーム市場の推移

国内の収納ビジネス市場は拡大基調が続いています。矢野経済研究所の調査によれば、2024年度の市場規模は前年度比6.2%増の878億7,000万円に達しており、2025年度は917億8,000万円への拡大が予測されています(参考: 矢野経済研究所、収納サービス市場に関する調査結果を発表 – 日本経済新聞)。

背景には住宅の狭小化があり、国土交通省「令和5年住生活総合調査(確報集計)結果」によれば、誘導居住面積水準(豊かな住生活の前提となる面積)を満たしている世帯は全体の63.2%にとどまり、借家では41.8%まで低下しています。コロナ以降のリモートワーク普及や災害備蓄意識の高まりも追い風となっており、「自宅に収まらないものを保管したい」という需要は今後も底堅く推移することが見込まれます。

副業としてトランクルーム投資が注目される3つの理由

トランクルーム投資が副業の選択肢として注目を集める背景には、会社員が本業と両立するうえでの設計自由度の高さがあります。

手間・時間がほとんどかからないから

副業に充てられる時間が限られる会社員にとって、「本業の勤務時間に影響しないか」は投資手段を選ぶ最大の基準になるでしょう。トランクルーム投資は管理委託型を選べば運営実務の大半を外部に任せられるため、株式投資のように相場を常時チェックする必要もなく、ほぼ放置で回る仕組みを構築できる点が支持を集めています。

他の不動産投資より初期費用の負担を抑えやすいから

区分マンション投資など他の不動産投資と比べ、トランクルーム投資は設備がシンプルなため初期費用の負担を抑えやすい傾向にあります。会社員でも本業の収入を原資に無理のない範囲で取り組みやすく、経験を積みながら段階的に展開しやすい投資手段といえるでしょう。なお、運営方式や立地条件によって必要資金は大きく変動するため、事業者ごとの収支シミュレーションで個別に確認することが大切です。

景気変動に強いから

住居用賃貸は景気悪化時に空室率が上昇しやすい一方、収納需要は「置き場がない」という物理的な制約に基づくため、景気サイクルの影響を受けにくい傾向にあります。副業で堅実にリターンを求める層が、値動きの激しい金融商品よりも安定性を優先してトランクルーム投資を選ぶケースが増えています。

トランクルーム投資は副業規定に抵触する?会社員が押さえるべきポイント

結論からいえば、多くの民間企業ではトランクルーム投資は「副業」ではなく「資産運用」として扱われる傾向にあります。ただし、規模や勤務先、公務員か民間かによって判断が分かれるため、開業前の就業規則確認が欠かせません。

副業禁止の会社でも原則としてトランクルーム投資は可能

一般的な民間企業では、トランクルーム投資は労務提供を伴わない「資産運用」として位置付けられ、副業規定の対象外と判断されるケースが多い傾向にあります。厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」でも、資産運用的な性格を持つ活動は一般に副業規定の対象外として整理されると案内されています。ただし最終判断は所属先の就業規則と人事部門に必ず確認してください。

例外もあります。国税庁タックスアンサー No.1373(不動産所得)では、貸家5棟以上または貸室10室以上を事業的規模の目安としており、これに該当すると就業規則上も報告・許可の対象となりうる点には注意が必要です。

公務員の場合はさらに制限が厳しくなります。人事院規則14-8(営利企業の役員等との兼業)の運用では、以下の3条件をすべて満たした場合に限り兼業として扱われないと整理されています。

  • 独立家屋5棟未満かつ貸室10室未満の規模
  • 年間賃貸料収入が500万円未満
  • 管理業務を外部に委託している

副業禁止の会社にお勤めの方は、開業前に就業規則の「兼業」「副業」「不動産賃貸」条項を確認し、迷う場合は人事部門や専門家にご相談ください。

確定申告が必要になるケースと手続き

会社員がトランクルーム投資で得た所得は「不動産所得」に区分され、給与所得者の場合は給与以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要になります。所得は「賃料収入−必要経費」で算出し、必要経費には減価償却費・管理委託料・修繕費・損害保険料・固定資産税などが含まれます。

青色申告に切り替えれば、事業的規模と認められた場合に最大65万円の特別控除(電子申告+複式簿記が要件)が適用され、赤字の年は他の所得と損益通算が可能です。適用を受けるには開業日から2ヶ月以内に「開業届」と「青色申告承認申請書」を税務署へ提出します。なお本記事の税務情報は2026年度税制に基づく記載であり、最新の税制や個別判断は国税庁または税理士にご確認ください(※個別の状況により異なります)。

副業での資金計画や青色申告の準備は、運営会社に早めに相談しておくと判断がぶれません。フドスマでは、初期費用の減価償却や節税スキームを含めた収支モデルを無料セミナーで個別にご案内しています。

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副業にトランクルーム投資を選ぶメリット4選

副業でトランクルーム投資を選ぶメリットは、「管理負荷の軽さ」「収入の安定性」「参入のしやすさ」「収益の予測精度」といった、本業と両立する前提で評価される要素に集約されます。

管理の手間をほとんどかけずに済む

管理委託やフランチャイズ加盟を選べば、清掃・問い合わせ対応・契約管理・集客までを運営会社に一任できます。週末や夜間に現地対応を迫られる場面はほぼ発生せず、月次レポートの確認と入金管理がオーナーの主な作業です。運営負荷の軽さを最優先したい層と相性の良い特徴といえるでしょう。

景気に左右されにくく収入が安定しやすい

「自宅に置けない荷物を保管したい」というニーズは、景気後退局面でも一定量あると推測されます。住居用賃貸より需要の変動幅が小さく、ストック型収益として計算しやすいため、副業収入を生活費や教育費の補完に位置付けたい方にとっては判断材料になりやすいでしょう。

住居用不動産より競合が少なく参入しやすい

住宅系不動産投資に比べて参入者が少なく、先行者優位を取りやすい市場環境が続いています。不整形地や旗竿地、住居には向かない狭小地でもトランクルームとして収益化できるケースがあり、土地活用の選択肢が広がる点も参入のしやすさにつながっています。

長期契約が多く収益を見込みやすい

トランクルームは一度契約されると1年以上の長期利用につながる可能性が高い傾向にあります。短期解約が少なくキャッシュフローの予測精度が上がるため、副業収入として事前に収益計算がしやすく、資金計画を安定的に組める投資手段です。

トランクルーム投資を副業で始めるリスク・注意点

メリットの裏返しとして、満室までの時間・立地選定・融資の3点には事前の備えが欠かせません。ここで挙げるリスクは、いずれも「事前準備と運営会社選び」で対応可能なものです。

満室になるまでに時間がかかる

新規拠点がオープン直後に満室になるケースはほとんどなく、認知拡大と口コミ蓄積に6ヶ月〜1年を要するのが一般的です。初期費用とは別に、月次の運営コスト6〜12ヶ月分に相当する運転資金と、集客施策の原資を見積もっておく姿勢が必要です。

立地選びを誤ると赤字リスクがある

稼働率は立地選定の段階でほぼ決まります。住宅密集地、駅徒歩10分圏内、車でアクセスしやすいロードサイドなど、収納ニーズが顕在化しているエリアを選ぶ必要があります。既存拠点が過剰出店している地域では価格競争で利回りが想定を下回る事例もあり、商圏分析と運営会社の出店実績データを踏まえた判断が赤字回避の第一歩です。

融資が通りにくく自己資金が必要になりやすい

住宅用不動産に比べ、トランクルームは金融機関の担保評価が低く、フルローンでの資金調達が難しい傾向にあります。自己資金比率を高めに求められる場面もあり、大きな資産形成を目指す場合は複数拠点展開が前提となります。まずは1拠点からスタートし、運営実績を積みながら段階的に拠点を拡張する姿勢で臨むのが、副業として取り組む際の現実的な戦略です。

「儲からない」と言われる理由やデータに基づく検証は、「トランクルーム投資は儲からない?データと利回りで徹底検証」をご参照ください。

まとめ

副業としてのトランクルーム投資で押さえておきたいのは、「高利回りか否か」よりも「本業に影響を出さずに続けられる設計か否か」です。管理委託を前提にすれば、平日の業務時間に干渉しない形で狙える点が、副業との相性の良さを決定づけています。

一方で、満室稼働まで6ヶ月〜1年かかる、融資が通りにくい、立地選定のミスが致命傷になる、といった注意点もあります。「高利回り」だけを判断軸にすると、本業に影響が出る運営スタイルに傾きやすく、結果的に副業としての持続性を損ねかねません。当社がこれまで副業オーナーの運営をお手伝いしてきた経験からも、副業で取り組むなら「管理負荷の低さ」を第一条件に置き、運営会社と二人三脚で着実にスタートを切る姿勢が、長期的な成果を左右する要素だといえるでしょう。

始め方の流れは、運営方式を選ぶ(管理委託・フランチャイズ・自主運営)→ 立地選定 → 運営会社を比較・契約 → 開業届提出 → 運営開始、というステップが基本です。最初の一歩は「信頼できる運営会社を見つけること」であり、比較検討の段階でプロに相談するのが最短ルートです。

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